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ラインナップ

TCR/BCR レパトア解析

特異的抗原認識に関わる免疫細胞の多様性解析を遺伝子レベルで実施します。非バイアス増幅、次世代シーケンス、専用のバイオインフォマティクスなど、最適化された手法を用いることで、高品質なレパトア解析を実現しています。

ネオエピトープ解析

RNA seqとExose seqを併用し、個人ごとに異なるがんに特異的な遺伝子の変異を探索します。分子間結合力も考慮し、抗原提示可能な変異ペプチド(ネオエピトープ)を探索します。シーケンスデータを用いたindel、long indel、splicing variantにも対応可能です。

16S rRNA菌叢解析

それぞれの細菌種で保存された16S rRNA遺伝子のV1V2またはV3V4領域を次世代シーケンスで測定することで、検体に含まれる細菌種の分布(菌叢)を解析します。生物由来(糞便、唾液など)検体だけでなく、環境由来(土壌、食品など)検体にも対応可能です。

成果発表

2024/07/22
論文

The Journal of Dermatology

Involvement of the genus Corynebacterium in the pathogenesis of pigmented intratarsal keratinous cyst
弘前大学大学院 医学研究科 皮膚科学講座 六戸大樹先生らの研究グループよりIntratarsal keratinous cyst (IKC) における炎症と細菌叢に関する論文が発表されました。

眼瞼の良性嚢胞性病変であるIKCは、通常は黄色から白色の囊胞として現れますが、まれに茶色から灰青色になることがあり、臨床診断に影響を及ぼします。この原因については明らかにされていません。著者の研究グループにおいて、この色素性IKCでは嚢胞壁下のメラノサイトが多くメラニン沈着が激しい領域に局所的なリンパ球浸潤があることを確認し、さらにその嚢胞内の細菌コロニーの細菌叢を解析しコリネバクテリウム種の存在を確認され、炎症と細菌叢に関連した色素性IKCの病因について考察されました。

当社では、論文中に示された嚢胞内の細菌コロニーを用いた16S rRNA菌叢解析を実施させて頂きました。

2024/07/22
論文

Pathology International

腫瘍免疫
Regulatory T-cells activated in metastatic draining lymph nodes possibly suppress cancer immunity in cancer tissues of head and neck squamous cell cancer
愛知医科大学 研究創出支援センター 鈴木進先生らの研究グループより、転移性リンパ節で活性化した制御性T細胞が頭頸部扁平上皮がんのがん組織におけるがん免疫を抑制することが示唆される論文が発表されました。

活性化制御性T細胞(Treg)のがん免疫を抑制するメカニズムは不明であるため、このメカニズムを解明するために、頭頸部扁平上皮がん(HNSCC)患者の末梢血、流入領域リンパ節(DLN)、がん組織におけるTregと通常型T細胞のT細胞受容体(TCR)レパトア解析を行いました。その結果、がん組織と転移性DLN(M-DLN)では非転移性DLNと比してTCRレパートリーが偏っており、M-DLNとがん組織間のTregおよびCD8+ T細胞のTCRレパートリーの類似性は他の部位と比較して高いことが判明しました。これらの結果は、M-DLNおよびがん組織において、ネオアンチゲンや共有抗原などのがん抗原によってTregおよびCD8+ T細胞が活性化され、M-DLNおよびがん組織においてTregががん抗原特異的にCD8+ T細胞の機能を抑制することが示唆されます。さらに、M-DLNはがん組織にリクルートされるTregおよびCD8+ T細胞の供給源である可能性があります。これらの事より、M-DLNのTregを抗原特異的に標的とすることにより、頭頸部扁平上皮がんに対する新しい免疫療法戦略となることが期待されます。

当社では、論文中に示された頭頸部扁平上皮がん(HNSCC)患者の末梢血、流入領域リンパ節(DLN)、がん組織におけるTregと通常型T細胞を用いたTCRレパトア解析を実施させて頂きました。

2024/07/01
論文

Cell Stem Cell

基礎免疫
Human iPSC-derived CD4+ Treg-like cells engineered with chimeric antigen receptors control GvHD in a xenograft model
京都大学 CiRA金子新研究室 矢野寿先生により、当社のレパトア解析を利用した論文が発表されました。
本論文では、FOXP3の発現を誘導することでヒトiPS細胞由来のCD4陽性Treg-likeな細胞の製造に成功したことを報告しています。
当社のTCRレパトア解析を用いることにより、非T細胞由来のiPS細胞から培養された細胞が、その分化の過程で様々なTCRαおよびβ遺伝子が再構成され、ポリクローナルなTCRレパトアを構成していることが確認されました。

TCR/BCRレパトア解析ガイドブック

必見!これからレパトア解析を実施される先生方へ

レパトア解析には興味はあるけれど、どんな点に注意すればよいのか、何が具体的にできるのか、どのような準備が必要なのかなど、初心者の疑問を分かりやすく解説したレパトア解析ガイドブックを用意しました。
ご希望の方は、下記よりお申し込みください。

TCR/TCR/BCRレパトア解析ガイドブック

目次ページ数:75、形式:PDF

第1章
TCR/BCRレパトア

  • 多様性獲得のメカニズム
  • 多様性の規模と組み合わせ
  • 遺伝子再構成後のgDNAとmRNAの違い

第2章
レパトア解析法

  • レパトア解析の変遷と弊社の歴史
  • 遺伝子増幅法について
  • メリットとデメリット
  • PCRバイアスによるリスク
  • Multiplex PCRにおける
    プライマーミスマッチのリスク
  • アイソタイプの判定がMultiplex PCRでは不可能である
  • レパトア解析の汎⽤性と様々な動物種への展開
  • シングルセル解析の位置づけ
  • 全長予測解析
  • 抗原予測解析の可能性

第3章
解析する検体の
取り扱い

  • 解析可能な検体と取り扱いの概要
  • 血液(全血)検体の取り扱い
  • 血液(全血)検体からの PBMC 分離
  • 単離細胞検体の取り扱い
  • 組織検体の取り扱い
  • Total RNA 検体の取り扱い

第4章
レパトア解析
データの見方

  • レポートファイルの説明
  • 補足資料の説明
  • よくある質問と回答

第5章
レパトア解析が
使用された論文

  • 当社のレパトア解析が使用された論文の一覧
  • 各論文の概要

第6章
解析サービスラインナップ

  • 概要と基本的な依頼⽅法について
  • TCR/BCR レパトア解析
  • ネオエピトープ解析
  • 16S rRNA 菌叢解析

利用者の声

A大学教授

個別化医療の実現には、腫瘍抗原を同定し、それをターゲットとした細胞傷害性T細胞療法を行うことになる。レパトア ジェネシス社の保有するネオエピトープ探索・同定ソフト並びにTCRレパトア解析は、ターゲットの同定と、それに対するTCRの同定後の遺伝子治療への応用、樹上細胞ワクチン法による治療を可能とし、最先端医療の幕開けを感じさせる

B大学教授分野血液腫瘍学

TCR/BCRレパトア解析により、臨床現場で多くの問題が解決される。私達の教室では骨髄移植後の成否の評価や予測には欠かせないと考えており継続的にレパトア解析を依頼している。また、臨床上の診断や治療効果判定にもこの解析の有用性は極めて高い。最近、レパトア ジェネシス社が開発されたネオエピトープ解析は、血液分野でも応用性は高く、CMLの治療予測にはすぐにでも応用可能と考えられる。臨床上での理解度が革新的に増加する技術であり、応用範囲は非常に広い。

C大学教授分野血液腫瘍学

私達の教室は、血液学、免疫学を基盤として感染症、アレルギー、自己免疫疾患が研究領域であり、臓器横断的な診断を目標としている。その中でも、レパトア ジェネシス社のTCR/BCRレパトア解析により、免疫系が特異的に関与しているかという判断は非常に重要な位置を占める。また、特発性紫斑病の病因はTCR/BCRレパトア解析により解明されると考えている。

D研究所所長分野ウイルス学

TCR/BCRレパトア解析により、感染免疫という研究分野は飛躍的に進むと考えている。今まで、ウイルス感染動物モデルでの解析からT細胞の関与の重要性を明らかにしてきた。今後は、BCR解析による抗体治療薬への応用を期待しており、レパトア ジェネシス社に継続的に解析依頼を行なっている。

E大学教授分野免疫学

生活習慣病(肥満)と免疫系との関連性の中で動脈硬化症モデルマウスを用いて解析を行っている。動脈硬化部位に浸潤する細胞の正確な性状解析にはTCR/BCRレパトア解析が最も有効なツールであると考えている。 レパトア ジェネシス社の解析結果からNKT細胞の関与が強く示唆された。生活習慣病と免疫系の関与という観点からの研究は一見すると関連性は希薄と思われるが、レパトア ジェネシス社の技術により、今後も多くの疾患と免疫系との関わりが明らかとなり、研究の進展が期待される。

F大学教授分野血液腫瘍学

九州地方に多いATLは発症後の致死率は極めて高い。近年、オプシーボの登場により奏功例も確認されているが、その薬効の本態は不明な点も多い。 レパトア ジェネシス社のTCRレパトア解析から、オプシーボ投与後の末梢中の血液像のパターンとTregとの関与が明確になり、今後の治療に幾つかの福音となる可能性は高い。また、ATLの皮膚転移の最終的な確定にはTCRレパトア解析の結果ということになると思っている。白血病・リンパ腫も多くがTCR/BCRレパトア解析を必要とすることになる。今後も継続的に解析を行っていきたい。

G大学教授(海外)分野免疫学

Now we would have extreme use of Repertoire Genesis' s sequencing technology because sequencing T cells on a massive scale would provide more useful representation of the TCR repertoire and provide a fundamental basis for progressing to more detailed cell culture/in vivo experimentation.

解析依頼のプロセス

  • お客さまにしていただくこと
  • 当社が行うこと