TCR/BCR
レパトア解析

  • TOP
  • TCR/BCR レパトア解析

概要

T細胞受容体(TCR)およびB細胞受容体(BCR)遺伝子の多様性を解析(レパトア解析)いたします。
当社は非バイアス遺伝子増幅技術と独自に開発した専用バイオインフォティクスソフト(Repertoire Genesis)を備えたTCR/BCRレパトア解析技術を開発いたしました。
この技術は、従来の技術に比べ定量性に優れ、悪性リンパ腫や白血病細胞の検出、抗原特異的TCR/BCRの同定、免疫チェックポイント阻害剤やがん免疫療法の有効性評価などの幅広い用途に利用することができます。

TCR/BCRレパトア解析を用いることで免疫系の状態や異常を網羅的かつ定量的に知ることができます。白血病や悪性リンパ腫の血液腫瘍疾患の患者では、T細胞またはB細胞が腫瘍化して異常増殖するため、これらを検出することで診断や治療効果を測ることができますが、従来のフローサイトメトリーや免疫組織化学染色による解析は、検出感度や正確性に限界がありました。
T非バイアスTCR/BCRレパトア解析では、測定試料から定量的に10万-1000万のTCRやBCR遺伝子配列を決定することが可能です。
大規模な遺伝子配列を決定することにより、特異的TCR/BCR遺伝子の取得に応用することができ、抗原刺激、ウイルス感染、疾患関連試料などの解析を行うことで、さまざまな抗原特異的TCR/BCR遺伝子を同定することにも利用することができます。

特徴

非バイアス遺伝子増幅

TCR/BCRレパトア解析では、最も重要な情報を持つ相補性決定領域3(Complementarity-determining region 3: CDR3)の配列を決定することが必要です。ゲノムDNAから遺伝子増幅する場合、C領域にプライマーを設定できないため、5’側のV領域と3’側のJ領域に設計した複数のPrimerを用いて増幅するMultiplex PCR法が多く用いられます。この場合、Primer間の増幅効率の差や類似配列へのミスプライミングなどによりPCR反応の間にバイアスを生じることになります。RNAを材料に用いた場合、C領域特異的Primerを使用できますが、多数のV特異的プライマーが必要になります。
そこで当社では、RNAから合成した二本鎖DNAの5’末端にアダプターを付加して、アダプタープライマーとC領域特異的primerを用いて増幅するAdaptor ligation PCR 法を用いています。この方法では、異なるVやJ領域を持つすべてのTCR遺伝子を、1セットのプライマーで増幅することが可能です。Multiplex PCR法で問題となるPCRバイアスは起こりません。
トータルRNAよりpoly(T)プライマーを利用して逆転写酵素反応により相補的DNA(cDNA)を合成します。続いて、cDNAを鋳型にして複数の酵素を用いて二本鎖DNA(dsDNA)を合成します。dsDNAの5’末端にPCRプライマーとしても働く二本鎖アダプターをLigation反応により付加します。アダプタープライマーと共通領域であるC領域に設定したC領域特異的プライマーでPCRを行ないます。

バイオインフォマティクス

次世代シーケンス(NGS)により得られた膨大な遺伝子データについて、リファレンス配列との相同性解析を行い、各V、D、J、Cのアサインメントが必要になります。公的データベースでは、High-VQUEST (the international ImMunoGeneTics information system®: IMGT、フランス) や、IgBLAST (National Center for Biotechnology Information: NCBI、アメリカ) などのプログラムが提供されています。当社が独自に開発したTCR/BCRレパトア解析専用のバイオインフォマティクスソフト「Repertoire Genesis」は高精度な各V、D、J、C配列のアサインメントとともに、アミノ酸配列変換、CDR3配列の抽出、リード集計などの解析を高速に行なうことができます。また、多様な集計結果やグラフの出力が可能で、ユーザビリティが高い仕様になっています。専用サーバー内で運用することで、セキュリティや解析速度も向上させています。

サービス詳細

動物種と解析対象遺伝子

受け入れ可能検体

全血、PBMC、組織、培養細胞、ソート細胞、抽出RNAが受け入れ可能です。
その他検体につきましては当社問合せフォームより御相談ください。

利用例

サービスフロー

お問い合わせ

ご要望のサービス内容、納期、ご予算など、お気軽にお問い合わせください。

お見積

お問い合わせ内容にもとづき、お見積書を提出いたします。

  • お見積書は、富士フイルム和光純薬の販売店から提出いたします。

 

※レパトアジェネシスと富士フイルム和光純薬株式会社は、日本国内においてより多くの研究機関でご利用いただくことを目的に販売提携をしています。

発注書・解析連絡書の送付

当社宛に、発注書と解析連絡書をお送りください。

解析連絡書の作成について

解析連絡書テンプレートを下記よりダウンロードいただき、必要事項をご記入のうえ、E-mailもしくは、FAX、郵送にてお送りください。
解析連絡書を提出される前に、事前にご相談いただけますとスムーズな対応ができます。

解析検体の送付

レパトアジェネシス宛てに、解析検体をお送りください。

検体処理と発送方法について

検体の発送先

〒567-0085
大阪府茨木市彩都あさぎ7-7-15 
彩都バイオインキュベータ402号
Repertoire Genesis株式会社

TEL 072-657-8686
FAX 072-657-8687

解析を実施・
解析結果の納品

レパトアジェネシス社内で解析を実施します。
解析結果は、レパトアジェネシス、または富士フイルム和光純薬の販売店から、お送りします。

報告書

解析が完了しましたら、まずメールにて解析完了のお知らせをご報告いたします。
後日郵送にて、納品書、解析結果のシーケンスデータ、集計データなどを書き込んだDVD-Rなどの記録媒体を郵送いたします。

ご請求

富士フイルム和光純薬の販売店から、請求書をお送りします。